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zaike2号

Author:zaike2号
 東海ダンマサークルでは、東海地方をベースにお釈迦さまの説かれた「テーラワーダ仏教(初期仏教・上座仏教)」を、皆さんと一緒に学び実践するために活動しています。
 また、日本テーラワーダ仏教協会より、定期的に長老(お坊さま)方をお招きし、法話・勉強会・冥想実践(ヴィパッサナー)を行っています。

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#jtba「ブッダの特性・特色・特長」~ブッダの九徳~





協会のfbより紹介です。





#jtba「ブッダの特性・特色・特長」~ブッダの九徳~

Iti pi so bhagavā arahaṃ sammā sambuddho vijjā caraṇa sampanno sugato loka-vidū anuttaro purisa damma sārathi, satthā deva manussānaṃ buddho bhagavā’ti
【かの世尊は、阿羅漢であり、正自覚者であり、明行足であり、善逝であり、世間解であり、無上士であり、調御丈夫であり、天人師であり、覚者であり、世尊である】

 このパーリ語の仏陀を表す言葉は仏陀の九徳として知られているものです。しかし、日本訳の注では『仏の十徳でありまた十仏名として知られる』とあります。実は、十ではなく九徳なのです。
①Iti pi so bhagavā arahaṃ<かの世尊は、阿羅漢であり>  日本訳で「阿羅漢」というこの言葉は、特別な仏教用語ではありません。当時の一般的な冥想の世界を探検した宗教家たちが理想的な境地を表すために使っていた言葉なのです。冥想修行して完全な理想に至った人はみなアラハンと言う。それを仏教でも使って仏教的な定義をしているのです。
 宗教家、特に当時のインドの修行者たちはみんな正直者でした。ただ金のために、有名になるために、あるいは食べるために、宗教家を目指すようなニセ者はいなかったのです。ほとんどの人々は財産を捨てて、体ひとつで修行に出た人々なのですね。だからかなり正直で、誰も軽々しく「私はアラハンになりました」とは言わない。修行する、納得いかない、また修行をする、ずっとアラハンを目指して頑張っている。つまり普通は、修行中の人々は公言しないものなのです。
 お釈迦さまは真理を悟ったのだから「アラハンになりました」と言ったのですが、それで疑った人々もいるのです。「ものすごく長い間修行してきた大変な年寄りの仙人たちも自分がアラカンだと名乗っていないのだ。あなたは若いくせによく言う」というふうにお釈迦さまに詰問した人もあります。ということは、いかにこの言葉自体が大変な言葉かということです。それを堂々とお釈迦さまに使っている。いわゆる、完全に悟っているという意味なのです。
②次の言葉は、sammā sambuddho<正自覚者であり>  人類の中で、自分の力で完全に悟った初めての方という意味です。悟りを開けば誰でもブッダ、覚者と呼ばれますが、自力で悟った初めての独覚者という意味で、正自覚者というのです。
③vijjā caraṇa sampanno<明行足(明行具足者)であり>  日本語で「明行足」。この日本語はどういう意味か分かりませんね。一般的な意味は、「明」は「智慧」、「行」というのは「性格」なのです。智慧も性格も完成している。それも人間として必要なポイントなのです。
 世間には、頭はいいが性格が悪い人々がいるではないですか。一方、性格はいいが頭は駄目という人もいて、なかなか両方揃わない。それは世の中で普通にあることなのです。例えば、頭は悪くて判断能力は鈍いし何かやったら失敗する人は、性格でそれを補う。あまり激しいことは言わないし、みんなに親切にふるまったりして、人々から性格は立派だ、正直者だというふうにほめそやされる。でも何かあったら相談に乗ってくれるかというと、それは無理です。逆に頭のいい人々は乱暴でわがままでいい加減で、性格は悪い。そうすると人々は、あの人は頭はいいが性格はもうひとつだというふうに言う。完全な人というのは智慧も抜群に完成して、そのうえ性格も完成しているという意味なのです。
 本当の注釈はそれだけでは終わりません。明行具足というのは二、三時間かけても説明できないほど大変難しい仏教の専門用語なのです。注釈書ではお釈迦さまの「明」とは何か、「行」とは何かをはっきりと定義しています。お釈迦さまが身につけていた「行」というのは性格というよりも冥想の力なのです。大変な冥想の達人で、ありとあらゆる精神的能力を持っていたのです。それに付け加えて、智慧もありました。
 ここで皆さまの場合は、「智慧もあって、人格も完璧で正しい」という一般的な理解で十分だと思います。
④sugato<善逝であり>  スガトーは、「善逝」と訳しています。sugata は、注に「正しく行ったこと」とあります。gata というのは「行」。出家者ですから修行はもう完全に卒業しましたという意味なのです。お坊さんが経典を勉強する場合は、ものすごく厳密な専門的な注釈は別にあります。でも一般的な理解では、自分の仕事は完成しました、というぐらいの意味で結構です。
⑤次に、loka-vidū<世間解であり>  この伝統的な訳は、「世間解」。「解」というのは、理解している。「世間」というのは生命のことです。人々のこと、生命の問題はもう解いてしまっているのです。現代風に言えば、「命」という大きなテーマは何ですか、とみんな宗教の世界で探しているでしょう。「私は誰ですか」、「命って何ですか」、「死んだらどうなるのですか」、「なぜ生まれてきたのですか」、というふうにどんな宗教の世界でも扱う問題がありますね。神に創造された宗教でも、「死んだら地獄か天国に行く」とか、人間の問題を語るのです。
 ですからこの「世間解」というのも、もう生命という問題を解決した、人間の問題を解いてしまったという意味になります。パーリ語でもうひとつ、すべてのことは知っているという意味もあります。
⑥anuttaro purisa damma sārathi<無上士であり、調御丈夫であり>  これは、「無上士であり」ではなくて、「無上調御丈夫」と私たちは一緒に読みます。anuttaraというのは「偉大なる」。日本訳の「無上」は「この上ない」ということ。sārathiというのは「リーダー」という意味です。purisaの意味は「人々」。dammaというのは「調教」のことです。
 ブッダは我々の性格をたたき直して立派な人間にする調教師なのです。知らないことを教えてくれるだけでなく、弱みやゆがみだらけの情けない我々の人格をたたき直して立派な人間にしてみせる先生なのです。だから、お釈迦さまに勝る先生はいないという意味です。
 優しくみんなにニコニコ顔して性格のたたき直しはできるわけはないのです。イエス様はものすごく親切で優しい受難の方として描かれていますが、お釈迦さまは大人しく黙って自分一人でみんなの苦しみを受け入れるのではないのです。それは、お釈迦さまが失礼で乱暴だという意味ではありません。本当に人のことをものすごく心配していたのですが、心配したからこそみんなに怠けは認めない。お釈迦さまはこの上なく厳しい調教師でした。
⑦次に、satthā deva manussānaṃ<天人師であり>  「天人師」とあります。これは人間の先生と言うだけでなく、天にも先生だと限りなく威張ってしまう。「神々であろうが出てこい、教えてあげるのだ」と言うのです。
 何故そんなことを言いますかというと、宗教は人間がすごくレベルを低くして尊い神に祈るというのが、一般的な宗教の形でしょう。祈りというものは宗教には欠かせないものです。でも仏教には神ヘの祈りはありません。反対のことを言うのです。祈ってかなうならみんな祈ればいい。「金持ちになりたい、きれいになりたい、年をとりたくない、病気になりたくない、死にたくはない」等々祈ってなれるのだったら、そんなことはみんなやるのだと。ですから仏教は祈りの宗教ではないのです。
 そのお釈迦さまの特色、仏教の特色を言うために、神も入れなければいけないのです。「人間の師は、神に対して何者か。神のしもべですか、あるいは神の使者ですか」という問題が出てくるでしょう。それにきれいに答えるのです。「神も出てこい、教えてあげます」と。ここでほかの宗教と、お釈迦さまがこれから教えようとしている仏教の違いを明確にしているのです。
⑧buddho<覚者であり>  ブッダというのは「智慧の完成者」ということ。
⑨bhagavā<世尊であり>  バガヴァーというのは徳が高い人、尊敬に値する人です。日本訳で「世尊」であると書いています。このバガヴァーもインドの一般的な言葉です。宗教家に敬語を使う場合はいまだに、バガヴァーという言葉を使います。並の宗教家には使いません。例えば皆さまも知っているサイババさんのようにかなり人気のある大物にだけ使います。



▼引用テキスト 「沙門果経(2)」第1章 王様の質問

http://www.j-theravada.net/explain/syamonka-1.html

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~生きとし生けるものが幸せでありますように~










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